「ユニクロ現象」討論会(2001年度)

講義資料 討議・発言
 杉田俊明が2001年12月6日、神戸大学大学院経営学研究科MBAコースにて行なった講義(ユニクロのケース・スタディ)の資料は下記の通りである。

 プレゼンテーション・スライド
 (抜粋。pdfファイル)


 なお、本資料を閲覧するためにはパスワード(2002年5月26日更新分)と、閲覧するための無料ソフトAdobe Acrobat Reader V5が必要。
 パスワードは受講関係者(本講義以外の他の杉田担当科目の受講者、杉田担当の諸講演の受講経験者含む)で、かつ、当サイトの登録者に発行する。
 このコーナーはユニクロに関するさまざまな意見が掲載されている。
 近年急成長しているユニクロは多くの問題も孕みながら、さまざまな意味において経営者や従来の企業経営に衝撃を与えている。
 「ユニクロから学ぶ」かどうかというよりも、このコーナーでは、我々は、「ユニクロ現象」をきっかけに、経営の本質やそのあり方について、あるいは、21世紀のビジネスパーソンとしての大競争時代への対応などについて、さまざまな意見を拝聴してみることにする。(下記掲載文は寄稿文の一部抜粋である。)
 なお、それぞれの意見については原則として原文のまま掲載される。

杉田俊明研究室(甲南大学)
最終更新:2002/05/26

2002年度の討論はこちらのリンクへ

以下、討議・発言一覧(2001年度までのもの)

意見発表者一覧
第四弾・討論(掲載順=受信順):日高春幸/王 宇龍/日當勝広/藤田洋亮/小清水健/
齋藤 憲吾/中野絢介/徳海陽子/袁克蕾/高 方/櫻井鮎子/鈴木靖隆/

第三弾・討論(掲載順=受信順):安東美樹/北村幸彦/河野真季/河端大地/
秋山淳/合田敬一/田辺裕介/佐々木容子/上床隆典/石崎真臣

第二弾(掲載順=受信順):王 宇龍/清水雅子/高 方/内藤基貴/日高春幸/
中野絢介/日當勝広/大野由紀子/櫻井鮎子/徳海陽子/近村智大/小清水健

第一弾(掲載順=受信順):安東美樹/田辺裕介/秋山淳/佐々木容子/黒田達也/
河野真季/北村幸彦/合田敬一/舟辺清香/上床隆典/石崎真臣/吉井啓


----- Original Message -----
From:日高春幸
Sent: Sunday, November 12, 2000 11:57 AM

  いよいよユニクロの海外進出。そこで海外進出において、河野さんは、
世界最適地販売と言えるだろうか、イギリス・・(中略)・・が受け入れるだろうか、
と指摘されてます。確かに、私も、最初はそう思いましたが、
柳井正社長の考えにより「これは期待できる。」と考えるようになりました。
その考えとは、
  アメリカかヨーロッパ、どちらかの先進国がよい。アメリカに比べると
競争が穏やかなヨーロッパで、「ショーウインドーとしての都市」という意味では、
パリかロンドンが良い。アメリカは何ヶ国か経験後。フランスは
保守的で、イギリスのほうが、資本・商売の面では開放的。それに、
日本とは昔から親しく、国民性が類似。ロンドンの通りを歩いていても、
東京の人と格好が殆ど一緒だし、日本の情報も数多く入る。
という内容である。
  安くてシンプルな日本車は大成功を収めた。ユニクロのカジュアル
ウェアーはそれよりずっとカラーバリエーションが豊富である。
  以上の点から、海外進出は期待できると考える。

----- Original Message -----
From: 王 宇龍
Sent: Sunday, November 12, 2000 11:32 PM

中野絢介さんはユニクロがゼロエミッションや不良在庫を無くす戦略をアパレル業界で効率良く
実現していることを言及しました。私はつい最近のゼミでJUST-IN-TIME(JIT) SYSTEM
(Nothing is bought or produced until it is needed.)に関する知識を勉強しました。
私はユニクロがそのシステムをうまく実現しているではないかと思います。ところが、競争が非常に
厳しいの現代でJITというシステムまだ通用できるのかと疑っています。たしかJIT は過剰
生産や運送などの面で調達でき、無駄なコストをゼロにすることができます。しかし、顧客からの
注文や需要を分かってから生産し始めると遅くではないかと思います。もしそのときに、同じ
業界のライバルである他社は顧客需要の商品の在庫品があると、いち早く取引をしてしまう可能性が
あると思います。昔から日本は信用第一、値段の安さが関係なく信頼関係で結んだ取引先と
商売する傾向があります。ところが、これから世界中のさまざまな国と商売するときにはこんな
やり方で商売がうまくできるかどうかと疑っています。でもユニクロが消費者の要望に応じてゼ
ロエミッションや不良在庫を無くすことができるのは素晴らしいと思います。

----- Original Message -----
From: 日當 勝広
Sent: Monday, November 13, 2000 4:41 PM

上床隆典さんへ: 広告戦略の世界標準化対現地適合化の議論は相当の議論が
なされていおり、一概にこれが良いと断言できないのが現状だと思います。確かに、広告は
英国の文化的異質性によって製品のイメージや特徴を浸透させるためには
適合化は有効ですが、消費者が知覚する意味合いと企業が意図したものとが
異なる恐れもあります。私はユニクロが現段階で広告の適合化を行う必要ないと
思います。理由は二つあり、一つは衣服という製品が英国と日本の
ライフスタイルにおいてさほどの差があるものではないということと、
もう一つはグローバル化の発展段階に合わせるべきだということです。
市場参入初期の段階で、本国だけのノウハウをもって英国市場に挑むわけ
ですから、本国の戦略がどの程度通用するかを試さなければならないと考えます。
今回のユニクロの英国進出の本質は、長期的な視野に立ったグローバル化の
ノウハウの獲得にあると思います。

----- Original Message -----
From: 藤田洋亮
Sent: Monday, November 13, 2000 11:09 PM

 ユニクロはベーシックなデザインのものをアイテムを絞って大量生産することで価格を安くする
システムをとっている。おかげで昨年は1900円のフリースジャケットを筆頭にデニムジャケットなどの
ヒット商品を生み出した。しかし、それらの商品が毎年売れ続けるとは考えにくい。なぜならば
それらの商品を毎年使い捨てて買い換える消費者はあまりいないからである。
 となるとユニクロは新たな戦略を考える必要があるのではないだろうか。僕はここで、
国際マーケティングのマルチナショナル企業モデルを手本に今後の展開を提案したい。
 これは日本各地、またはアジアに分散している各支店が独立した組織をもち、
現地のニーズに合わせた商品開発を進めることである。ユニクロの商品をファッションとしてではなく、
生活必需品と位置付けることによって、継続的な需要を見込もうとするものである。これはユニクロを
衣料品中心のコンビニエンスストア的存在にしていくことを意味する。そしてそれらの
差別化された商品はオンラインショッピングで全消費者が全商品を購入可能な状態に
することによって補完する。これによって余分なコストの削減も期待できる。
これによってユニクロはさらに成長を見込めるのではないだろうか。もし僕がユニクロに発言権を
持つ人間だったらこの案をひとつの意見として発言したいと思う。

----- Original Message -----
From: 小清水 健
Sent: Tuesday, November 14, 2000 12:44 AM
 
秋山さんから自分の意見に対して返答をいただいたが、少し視点が異なっているのではないかと思う。
自分が対象としたのは昨年の話であって今年のものではない。秋山さんの意見は今年のものを
対象としていないだろうか? 秋山さんはユニクロのフリースが社会的に認知されてからこのCMを
打ったところにポイントがあるとの事であるが、昨年に限っていえば社会的に認知がされる前にも
同じCMを打ってあのフリース大ブレイクを生み出している。自分が考えるユニクロのCMに
おけるポイントというのはユニクロは小売りでありながらメーカーでもあるという点である。
ユニクロが誇るべきものは商品そのもであって、それを全面に押しだし、消費者が価格から
暗示する以上の品質を提供する。安いものならば誰でも作れるが、でも、安かろう悪かろうでは
消費者は認めてはくれない。昨年は安い品質のいいフリースを提供するだけでよかったかもしれないが、
今年はそれだけでは消費者は満足しない。そこでユニクロは価格競争ではなく質的向上策に出た。
今年は、「ユニクロのフリース50色1900円」というものである。これもまた、シンプルで商品を
全面に打ち出したCMとなっていてユニクロのモノづくりにかける意志というものがよく感じられていると思う。
 
 (全く顔の知らない相手とほんのわずかではあるけど討論ができて面白かったです。
また、このような機会があったらどんどん参加してみたいと思います。
こんかい、自分の言いたいことを短くまとめるというのにホントに苦労しました。)
 
 ----- Original Message -----
From:齋藤 憲吾
Sent: Tuesday, November 14, 2000 12:40 AM

ユニクロは98年10月から週一回のペースで需要予測を行い、又一方においては「ニーズ創造型」
とも言うべき新しい型の生産・販売方式に取り組んでいる。そのシーズンで
最も自信のある単品商品に絞り込み、大掛かりかつマルチなセールスプロモーション
によってマーケットニーズを一気に盛り上げ、大量販売をするものである。SCMの
再構築を初めとするユニクロのジャストインタイム方式の顧客ニーズ対応は、今日の
ニーズの多様化、PLCの短命化等の傾向を考慮すれば企業戦略として当然と言えるかも
しれない。しかしながら、ユニクロの最強の武器であるコストパフォーマンスの高さを
実現するためには、大量一括調達・販売方式がこれまでの成功の鍵であるといえる。
「ニーズ対応」と「ニーズ創造」の二つの柱がどちらも欠けることなく機能する
ことが、今後のユニクロの成長に拍車をかけると思われる。

----- Original Message -----
From: 中野 絢介
Sent: Tuesday, November 14, 2000 1:08 AM

現在大ブレイク中のユニクロの未来について考えてみたい。中国市場を開拓し、
高品質で低価格の商品を在庫回転率のよいSCM戦略により実現させ、軌道に
乗せたユニクロだが、これからユニクロがかかえるであろう問題点は次の3つ
であると考えた。それは@プロモーションの展開力の衰弱 A商品の市場飽和状態
 B景気回復による消費者の強い高品質指向への移行 である。@、Aについて、
ユニクロの商品は同業他社に比べ種類が少ないため、新商品を今まで
よりももっと斬新なプロモと同時に送り出さなければ、すぐに飽和状態になり、
これが「飽き」につながり利益をあげることが難しくなるだろう。Bについては、
バブル崩壊後からの不景気のために、消費者が低価格指向になっているだけで、
景気が回復すればユニクロの位置づけも変わってくるだろう。この
3点をどのようなアイデアで対応していくかを見守っていきたい。

----- Original Message -----
From:徳海陽子
Sent: Tuesday, November 14, 2000 2:54 AM

原田洋平さんの、OPA内へのユニクロの出店戦略についての真珠とパチンコ玉を例
にしたシナジー効果の説明には感心させられました。また、石崎真臣さんに出店戦略が
成功の大きな要因だという意見をいただいたのですが、私はユニクロの成功要因は、
「顧客要望の即商品化」の一貫した理念徹底追求にあるのではないかと思います。
バブル崩壊後、長引く不況から消費者には生活防衛志向が強まり、消費は減退して
います。にも関わらずユニクロが伸び続けているのは、良い品質の商品を低価格
(低コストによる)で提供し、消費者の支持を得続けているからです。いつの時代でも
消費者が要求するもの、それは「よい商品(変化するニーズに合った)をより安く」、
つまり「顧客要望の即商品化」という一貫したユニクロの基本理念だと思われます。
この理念が消費者に支持されたときが、出店戦略も含めたユニクロのすべての
成功の始まりだったのではないでしょうか。

----- Original Message -----
From: 袁克蕾
Sent: Tuesday, November 14, 2000 12:30 PM

私は内藤基貴さんの意見について、自分の稚拙な考えを述べさせていただきたいと
思います。確かに、インターネットによる通信販売はいろいろなメッリとがあり、
これからの一つのメージャになりそうです。ユニクロはそれを
利用しているのは非常に了見があるやり方です。が、内藤さんの後半には、”
この先、欲しい物しか買わない日本の消費者に対して、現在のように単品で
攻めていく商品戦略では、先行き不透明な気もする。”という意見が賛成しかねません。
億万長者を除いて、普通の消費者であれば、みんなほしい物しか買わないと思います。
それこそ、個性鮮烈な単品商品戦略は今の物あふれの選択一杯なマーケテイングにおいては、
かなり有利ではないかと思います。ユニクロに対して、新たな看板商品なんかの必要がありません。
なぜという、ユニクロって単品戦略自体がユニクロのカジュアル系洋服は看板商品であり、
その以外に、強引に看板商品を作る必要がないと思います。もし、あえて、
ユニクロの看板商品がでるとしたら、もともと単品小売店なのに、なんでまた看板なんか出るという
消費者に混乱させるだけです。看板商品がない単品売店自体はセールスポイントです。

----- Original Message -----
From:高方
Sent: Tuesday, November 14, 2000 6:44 PM

私は河野真季さんが国際ロジスティクス戦略の巧みさについて補足したことについて、
もうちょっと述べていきたいです。ちょうど私は夏休みにロンドンへ行ったので、ここでは、
マーケティングの視点から、今回のユニクロのイギリス進出について、分析してみたいと思います。
イギリスファッション性の高い国と言われているが、実は貧と富ははっきり分けています。
多くの普通の人々はファッションより気軽い方が重視しています。それはちょうどユニクロの
企業精神とはぴったりではないか。ユニクロは普通の人々を顧客層として目指して、
低価格、高品質のブランド戦略を実行することは、自由と有閑な生活が好きなイギリス人に対して、
有効だと思います。次には、あまり商品豊富でないロンドンでは、立地戦略は
ぜひ都心や大都市へ出店することで、ユニクロのブランドのイメージ作りをします。
それで、マスコミの広告も加えて、一気に市場を占めるような知名度を上げていきます。
イギリス人だけではなく、多くの観光客も顧客になれるのです。以上は私の体験から軽く
仮設したものです。

----- Original Message -----
From:櫻井 鮎子
Sent: Tuesday, November 14, 2000 8:52 PM

これからも高品質と低価格のビジネスプロセスがユニクロのコア能力であると思う。
しかし、このコア能力が競争企業の追随にあわないとは言い切れない。もしも早かれ遅かれ
他企業がユニクロと似たようなコア能力もったとしたら、ユニクロのコア能力の有効性が薄れて
しまうのは避けられないのではないか。
この時、ユニクロが優位にたつには自社のコーポレート・ブランドの確立の度合いが大きく
左右すると思う。コーポレート・ブランドとは「我々はこんな会社を目指す!」というマネジメントの
発露であり、経営トップの明確な意志の下に日々の企業活動を通して育っていくものである。
コーポレート・ブランドの確立、すなわち消費者との安定した信頼関係を築くことが、
ユニクロの存続、さらには今以上の飛躍のカギを握っていると思う。

----- Original Message -----
From: 鈴木靖隆
Sent: Tuesday, November 14, 2000 8:59 PM

ユニクロの成功についてその根底には「カジュアル=普段着にこだわる」という明確なコンセプトの設定にあると
考える。カジュアルをいかに成功させるかということを考えた結果そこには「経営システム」の構築というものがある。
具体的にはファッションの企画から生産・物流・販売までを垂直にシステム化(垂直統合)、それぞれの機能を
世界中のスタッフがチームを組み分業(水平分業)、顧客の要望にこたえるため、いつもワンテーブルミーティングを
実行といったことがグローバルな視点でのネットワークを構築した。また社員全員での情報共有化・目的の統一化・
作業の統一化を実現する為の環境をプログラムしている。これらの基本的な経営システム設定により23の明文化
された経営理念(ファーストリテイリング社会社案内参照・ここでは省略)が明確な目的となって社員全員に伝えられ
ていることが、事業における完全実力主義、大量生産大量販売、立地戦略等の成功に反映されていると考える。
コンセプトの設定にこそ事業展開の糸口があることを知った。


----- Original Message -----
From: 安東美樹
Sent: Saturday, October 28, 2000 1:21 AM

中野絢介さんの意見に対する私の考えを述べたいと思います。
「同業他社より品揃えの・・(中略)・・不良在庫の減少が可能になるのでは?」という意見には
賛成しますが、考えなければならないのは「改善の方法」ではないでしょうか。そこで私が
考える方法は「実績データの整備と管理」です。SCM経営においては、在庫回転率・欠品率・
商品供給コスト比率・リードタイムなどの指標が重要です。よってある時期は時間と手間が
かかると思いますが、さらなる飛躍を望むなら少々の労は惜しまず実績データを粘り
強く管理し続けることが必要だと思います。また、「ゼロエミッション化」の意見についてですが、
「無駄がゼロ」という意味で言っておられるとすれば、ユニクロはこれを効率よく実現
しているといえるでしょうか。極端な意見になりますが、無駄をゼロにするなら、
納品リードタイムの短縮の為午前中に行っている受注業務を夕方まで延長し、正社員による夜間の
業務は実質不可能でしょうから、物流専門業者へのアウトソーシングを実施し物流倉庫の
出荷業務は夜間に行えばいいのではないかと考えます。商品企画機能やマーケティング
機能は、企業間の競争関係を決める中核となる機能ですので、外注化することはできませんが
自社の中核となる経営機能とそうでない機能を峻別し、その上で非中核機能をアウト
ソーシングすることが、SCM経営の上でも有効な対策になると考えます。

----- Original Message -----
From: 北村 幸彦
Sent: Saturday, October 28, 2000 1:30 AM

 ユニクロの戦略の一つに、商品を絞り低コストを実現していく「フォーカス戦略」が
挙げられます。その点には大野さんの「徹底してフリースに焦点をしぼった」
という指摘がありました。私もその点には賛成ですが、ユニクロには新しい
動きもあると思っています。ユニクロはインターネットで50色のフリースを販売
しています。インターネットで販売することにより、顧客情報がデータベース化
していきます。これはデータベースマーケティングの一種だと言えないでしょうか。また、
顧客ニーズの多様化に対応するために50色という膨大な色をそろえる
ことはワンツウワンマーケティングに一歩近づくことだと思います。ユニクロが
現在行っていることはデータベースマーケティング、ワンツウワンマーケティングと
言うには不十分です。しかしユニクロはマスマーケティングを基本としながらも、
将来への布石を打っていると評価できるのではないでしょうか。

----- Original Message -----
From: 河野真季
Sent: Sunday, October 29, 2000 2:09 PM

 私は高方さんが指摘されているユニクロの国際ロジスティクス戦略の
巧みさについて少し補足をしたい。確かに私もユニクロは世界最適地調達・
世界最適地生産をコスト面や品質面から実現していると思う。しかしながら
今回のユニクロのヨーロッパ進出について世界最適地販売と言えるだろうか。
イギリスのようなファッション性の高い国において「日本ブランドの中国製品」が
受け入れられるのだろうか。しかも海外でユニクロというブランドが精通していないため
生産国がどこであるかが消費者の購買を決める重要な
ファクターとなるように思われる。また、中国で生産した製品をヨーロッパ
まで配送する時に生じる配送コストもままならない。いずれは日本だけで
なくグローバル化を目指す企業は製品と国との適合度に関する情報を
コストをかけて調べ、グローバルな生産の合理化や標準化を推進する
際にコスト合理化目標のみならず原産国効果や生産国効果を測定して
からマーケティング活動とソーシング活動を統合すべきなのである。

----- Original Message -----
From: 河端 大地
Sent: Sunday, October 29, 2000 3:26 PM

 中野さんの意見に「ユニクロの快進撃の原動力は、価格を最低ラインに設定した上で
高品質を適時に安定供給するリテール主導型のSCM戦略である。」とありますが、
某スーパーやGMSでも低価格で高品質なものはたくさんありますし、SCMを行っていない所は
今はもうないと思います。ただ、たまたまユニクロだけが注目されたような気がします。
それは、ファッション関連商品は流行が購買決定に大きな影響を与えると
思います。消費行動が自らの選好によってのみ、購買行動が行われないので、「他社がどの様な
選択をしたか?」や「社会でどれくらいの消費者が、ある商品を選択したか?」
という頻度に依存して選択を行う傾向があります。流行現象に見られるように
他の消費者の動向を考慮して決定することがあり、多くの消費者がとっている行動に
順応するように、心理的に消費者の選好に関係なく行われ、自分の好みではなく、
他者との心理的社会距離を小さくしようとするので、今は顧客からの信頼や評価を得て
いたり、素晴らしい戦略を行っていますが、結局は消費者の心理からみて、単に流行
現象で終わってしまうのではないかと思います。

----- Original Message -----
From: 秋山淳
Sent: Sunday, October 29, 2000 4:36 PM

 小清水さんの意見に対して、いくらか私の考えを述べたい。「ユニクロのフリース、1900円」
という広告は、確かにインパクトのある感情戦略である。しかしこの広告の意義は、
暗示性を持たしているのではなく、もっと直接的な意味があると考えている。
 昨年とは違い、ユニクロのフリースはもはや、低価格のみを強調する広告をする
必要はない。確かに、ユニクロの価格設定が消費者にとって魅力的なのは言うまでもなく、
広告でも常に価格が表示されている。だが現在では、ユニクロのフリースの安さは昨年のブームで
消費者のほとんどが知っている。また、他の小売店がユニクロよりも下回る値段のフリースを発売し
始めている。昨年の流行で、ユニクロの低価格フリースは確固たる地位を築き上げた。
そのことによって、ユニクロの品質は社会的に見とめられたと言える。流行が
長続きした製品がブランドになるのであって、ブランドがあるから流行するのではない。
この広告の特徴は、ユニクロのフリースが社会的に認知されてから
打ち出したところがポイントである。
わざわざ品質を訴える必要がない以上、色と値段、ブランドだけで十分だったから、
結果的にシンプルな広告になったのであろう。この広告でユニクロが主張したかったのは、
「ユニクロのフリース」というブランドを前面にアピールして、ブランド価値を持たない他社
との差別化を図ったのではないのだろうか。

----- Original Message -----
From: 合田敬一
Sent: Monday, October 30, 2000 8:22 PM

 大野由紀子さんの意見について、自分の意見を述べさせていただきたいと思います。
 フリースだけに絞った、ユニクロの絞り込み戦略は、企業の方向性を顧客・社員・
他企業に明確に示すことができ、最大限にアピールする事ができる。その結果、昨年
フリースの大ヒットを記録した。商品企画の創造性が大きければ大きいほど、その効果は
絶大であるが、その反面、新鮮味がなくなれば効果も薄い。今シーズンのユニクロは
50色のフリースを新たに展開している。しかし、これは昨シーズンの色のバリエーション
での不満を補ったもので、少々新鮮味に欠け、昨年ほどの大ヒットは見込めない
のではないかと思う。創造性のある企画を打ち出してきたユニクロが、
世間を驚かされなくなった時、絞り込み戦略は逆に自らの首をしめる
ことになるのではないか。むしろ、商品ミックス戦略をとり、さまざまなアイテムと
の組み合わせで提供するほうが得策なのではないか。

----- Original Message -----
From: 田 辺 裕 介
Sent: Tuesday, October 31, 2000 4:25 PM

私は櫻井さんのいうユニクロの低価格、高品質を生むビジネスプロセスは今後も
有効だと思う。このコア能力により量販店でも専門店でもない新しい業態の地位
を獲得し、食料品のような生活必需品に近い「消耗品ファッションブランド」の
地位を確立している為リピーターは、これからますます増えるためだ。
不況のためにユニクロが消費者の目に引いたと同時に多大な経営改革によるもの
でもある。ロジスティックス戦略、特定の商品に絞ったフォーカス戦略など独自
の経営戦略でコア能力を生み、消費者にうまく伝わったためである。海外でも低
価格、高品質は喜ばれるものなので優れたノウハウを得てニーズに合った柔軟な
経営戦略でシェアを増やすだろう。以上の理由でユニクロは
今後も低価格、高品質をコア能力とするだろう。

----- Original Message -----
From: 佐々木 容子
Sent: Tuesday, October 31, 2000 6:41 PM

清水雅子さんの意見の中でフリースについて自分の意見を補足しようと思います。
フリースは昨年の大ヒットでそのブームが終わったかと思っていた。しかし、ユニクロは今年も
フリースで勝負に出た。ユニクロよりも低価格で他社が攻撃をしてくる中、色のバリエーションで
差別化を図っている。インターネット上では50色を同時に発売し、店舗には1週間ごとに3色ずつ
販売していくスタイルをとっている。一方で売りたいものが明確で
インパクトのあるTVCMや電車の中吊り広告、また若者向け情報誌とのタイアップなどで
幅広い年代にユニクロのブランドを着実に根付かせている。店舗での販売を
限定化することによって消費者の購買意識を刺激していると同時に、
製品ライフサイクルを引き伸ばすと思われる。また、
ネットでの販売により消費者に購買の機会を
提供している。これは同時に衣料のような成熟産業に新たな価値を創造する
手段となるだろう。今、市場の変化のスピードは急速に速まってきている。ユニクロは
常に顧客会話力を持ち現状を革新続けている。持てるだけのツールを生かし、
SPAやSCMを活用し、ユニクロは時代の変化に応じ、巧みにその形を変えて生き延びるだろう。

----- Original Message -----
From: 上 床 隆 典
Sent: Tuesday, October 31, 2000 7:05 PM

(日當勝広さんへ)ユニクロには、アジア・アフリカなど低コスト生産を十分に可能にする生産・
調達環境が整い、そういった意味で「標準化」戦略は有効であるとの意見には賛成です。
標準化戦略をユニクロは打ち出せるシステムを現在保有していると考えられますが、
現地適合化について触れられてなかったようなので、思うところを述べさせて頂きます。
 英国という成熟した市場に進出したユニクロは、ブランド志向と低価格志向の
両方が同時に存在する市場で、低価格志向の客層にターゲットを絞ったといえます。
海外においては認知度がなく、「市場最低価格でベーシックな製品を提供する」という
ユニクロの特徴、イメージを、製品を通じて理解してもらわねばなりません。そのため、
広告メッセージの重要性が強いと考えられます。広告メッセージの世界標準化対
現地適合化との因果関係では、ユニクロの場合、商品を絞り規模の経済性を武器に
しているので、現地適合化の方が適していると考えられます。この度の英国進出は、
事象であり、本質は、ヨーロッパ圏での適合にあると思いました。

----- Original Message -----
From: 石 崎 真 臣
Sent: Tuesday, October 31, 2000 7:15 PM

 徳海さんの意見に付け加えさせてもらうと、ユニクロが都心や大都市へ出店する立地戦略が、
ユニクロの成功の大きな要因だと思います。ユニクロにとって、
最も重要なことは、消費者にに対して、従来の悪いイメージを払拭して、「高品質・低価格」などの
良いブランドのイメージアップであり、ブランドの知名度であると考えられる。そのためにも、
都心や大都市へ出店することで、ユニクロのイメージアップを行い、これにより、
多く売れば売るほどその分だけ比例して利益も増大していく、
SPA業態をとっているユニクロは、同じ商品を全国のローサイド店でもまた大量に販売することが出来る。
ユニクロにとっては、店舗を増やすことが直結して売り上げを伸ばすことにつながり、立地による宣伝効果が
重要な戦略だといえる。日本において、ユニクロのブランド戦略は成功し、これからも業績は伸びていくと
考えられるが、これから海外への事業展開に挑戦していくであろうユニクロにとって、いかにして外国人に
対しユニクロのブランドイメージを作っていくかが、重要な鍵になると思う。



----- Original Message -----
From: 王 宇龍
Sent: Monday, October 23, 2000 12:34 AM
終身雇用や年功序列ではなく、実力主義で30代の役員を登用し、
若者が会社の司令塔として活躍し、
30才の店長が年収1000万を達成するなど、ユニクロは人事でも思いきった手を打っています。
ユニクロの社長どうしてそんな大胆なことをするのか。私はユニクロ社長のマネジメントのソフト面、
つまり「人間」に注目していると思います。社長の最も大切な任務の一つは、
企業の報酬、評価システム全般を管理することであります。企業にとっての社員の価値は、
労働市場におけるの社員のスキルの価値に等しいです。
社員たちが、企業の持つテクノロジーにあわせて、自分のスキルをどれだけ実現できるのかと
言う点も、この価値に加味されます。人間を理解し管理することは、
マネジャーや社長がやるべき最も重大な職務です。
21世紀におきると思われる変化を考えると、その重要性は急速に増大しています。
現在のビジネス環境では、人材が企業の成功のかぎとなることが絶対に必要です。
ですから、「人」のマネジメントの面は、ユニクロの成功原因の一つだと思います。

----- Original Message -----
From: 清水雅子
Sent: Tuesday, October 24, 2000 12:25 AM

ユニクロというととにかく安いのが特徴であると思う。
その理由としては、安い材料・労働力のある中国で
大量生産していることが一番にあげられると思う。しかし、
前シーズン大量に売れたフリースは色の展開が
少なく、街には同じ形・色のフリースを着る人を多く見かけ、私にはユニクロの
フリースがぱっとしないように思われた。そして、もう今年はユニクロのフリースは
売れないのではないかと思っていた。ところが、先日ユニクロのフリースが今シーズンは
50色も展開されることを知った。このことは、私と同じように前シーズンのフリースに
不満を感じていた人やもう既存の色を持っている人にも購買意欲を与えるものであると思う。
また、この色の展開を経済性の面から考えてみると、同じ型で色の展開をすることで、
範囲の経済性を巧みに追求できていると思う。この経済性は、ユニクロ創立当初から、
同じ素材で型を少し変えるという方法で追求されてきたが、今年の色展開によって
更にその経済性が高まると考えられる。また、私はユニクロの国際ロジスティクス戦略の
巧さにも注目した。それは、世界最適地調達・世界最適地生産をコスト面や
品質面から実現しているということである。そして、世界最適地販売についても今までは日本が
販売地であったが、日本だけが最適地ではないという考えから、今後ヨーロッパにも進出する。
つまり、ロジスティクスの各部をグローバルに見て最適な場所で行って
いるということであり、グローバル戦略がとても巧く行われているものと思われる。

----- Original Message -----
From:高 方
Sent: Tuesday, October 24, 2000 1:40 AM

ユニクロは株式ファーストリティリングという社名を持ち、つまり売る側の都合でなく、
買うお客様の要望を最大限に考え「観客要望の即商品化」という意味です。
ここのコンセプトは、人種、国籍、年齢、性別を超えるカジュアルブランドのことです。
ここでは、ユニクロの賢いところはうまく自分の顧客層を
広がったことです。さらに、ユニクロは始めのフリースから、去年のジンズジャケット、
また最近の50種類を持っているフリースまで、常に定番を出しています。それは観客の心を
引くポイントではないかと思っています。しかし、ユニクロは不況の特定な環境の下、
ものを流行しやすい日本で生み出したものと考えた方が良い。逆といえば、もし景気だったら、
観客に対して、価格のこだわりはそんなに強くはないでしょう。
物まねを嫌い、個性的なアメリカだったら、そんなにものすごく売れないでしょう。
それで、ユニクロのこれからの事業の展開について、景気回復によるか、
海外進出であるか、同じように、その時点の環境を
考えなければ行けないと私は思いました。

----- Original Message -----
From: 内藤 基貴
Sent: Tuesday, October 24, 2000 2:13 AM

  今回ユニクロは、また新たな店舗展開を行った。それは、各家庭に店舗を設けた
インターネットによる通信販売である。
ユニクロは、このインターネット販売により、物流コスト・立地コスト等の削減を見込んでいる。
また、この販売により店舗展開していない空白地域の需要を掘り起こそうとしている。
物流・立地コストの削減により、ユニクロはさらに利益率を高め、経営安定度を増そうとしている。
「ユニクロ」の知名度が上がった現在、この販売は有効な
手段であるといえるであろう。そして、消費者に対しても、消費者までのタイムラグを短縮できるという、
メリットも見逃すことができない。しかしこの先、欲しい物しか買わない日本の
消費者に対して、現在のように単品で攻めていく商品戦略では、先行き不透明な気もする。
こうしたことから、コスト削減による新たな看板商品へのてこ入れが
必要であり、インターネットという双方向性のあるツールをいかに使って
消費者の購買意欲を掻き立たせるかが、今後の課題であると思われる。

----- Original Message -----
From: 日高春幸
Sent: Tuesday, October 24, 2000 2:41 AM

  消費者に価値のある商品を、最も安い値段で提供できる小売業。
そのためのシステムやマーケティングなど
といった能力が、特にカジュアル部門では突出しているユニクロ企業は、
経営者の考えが明確であり、経営者同士の
良い点や悪い点も、会社としての考えだけではなく、担当者個人としての考えまで、
話が及ぶほどである。こうした事実は、これから世界へ進出するにあたって、
外国の投資家に大きな注目を浴びるだろう。なぜなら、
外国の投資家が企業を見る場合に重視するのは経営者だからである。
グローバルスタンダードで評価され、
働く人たちが自己実現できるような、これからのユニクロ企業は、
世界一にならずとも、世界に誇れる企業となるのは
時間の問題ではなかろうか。確かに、強烈な勢いで成長しているので、
今後、経営側がそのスピードについていけるか(消費者の購買行動のスピードも含む)、
といった点はあるが、現時点での経営上、人材の質の高さ、そして、
業務執行力の高さを見る限り、このまま業績が大きく拡大していく可能性があるので、
少なくとも、今後世界企業の対象となるまで、頑張ってほしいと思う。

----- Original Message -----
From: 中野 絢介
Sent: Tuesday, October 24, 2000 5:25 AM

私はユニクロの快進撃の原動力は、価格を最低ラインに設定した上で
高品質の商品を適時に安定供給するリテール主導型のSCM戦略であると考える。
ユニクロの各店舗の売場において、一人ひとりの顧客から高い評価と信頼を
得るためには、顧客の生活形成から生まれる生活商品の取り揃え要求に
時間軸と場所軸の両面で対応していくことで、同業他社より品揃えの豊富さや徹底した
低価格の設定、鮮度(納品リードタイムの短縮)により不良在庫の減少が可能になるのでは?
と私は考える。これらを可能にすることにより、消費者に高いレベルでの満足度を
得ることができ、これが直接の収益につながるのである。
すなわち、これらのトータルバランスがとれたときに全体最適化が実現するのではないか。
無駄を無くすこと。すなわち不良在庫を無くす戦術は最も単純かつ基本的な考え方だ。
近年しきりにゼロエミッション化を念頭に置く企業が注目されているが、アパレル業界で
これを効率良く実現しているのもユニクロなのではなかろうか。

----- Original Message -----
From: 日當 勝広
Sent: Tuesday, October 24, 2000 12:37 PM

ユニクロの急成長の理由は、低コスト生産を実現するソーシング、
ロジスティックス(SCM)、消費者心理をうまく掴んだ
マーケティング等に集約されるであろう。ユニクロは最近、イギリスへの進出を果たした。
価格、生産、商品のサイズ等はそのままでの事業展開、いわゆる「標準化」を
遂行するようだ。国際マーケティング論においては近年、国際的な「標準化」と
「現地適応化」の同時達成について論議されているが、
グローバル製品戦略において「衣食住」に関連する製品の
「標準化」は非常に困難とされている。なぜならば、食品一つとっても
そうであるように、日本とアジアでは味覚が異なり、購買力にも差がある。となれば、
ユニクロの「標準化」戦略がいかに展開されるのだろうか。
「標準化」戦略の最大のメリットは、低コスト生産による規模の経済性の創出であるが、
ユニクロにはアジア、アフリカなど低コスト生産を十分に可能とする生産・
調達環境が整い、そういった意味では「標準化」戦略は有効であると思われる。
ただ、購買力や趣味・嗜好を十分に
理解していなければ、どんなに安く生産しても売れないのである。
いずれにせよ、ユニクロがこのような「標準化」戦略が達成できれば、
これからのグローバルな事業展開において、
優れたノウハウを獲得し、更なる発展を遂げるチャンスが
生まれることは言うまでもないだろう。

----- Original Message -----
From: 大野由紀子
Sent: Tuesday, October 24, 2000 12:41 PM

昨年の秋冬シーズン、ユニクロは800万枚のフリースジャケットを売りきった。
1900円という低価格も爆発的ヒットの要因の一つではあるが、同じような価格でなら
ダイエーのようなスーパーやジーンズショップでも商品を扱っている。
ではなぜユニクロだけがこんなにも驚異的な売上を記録したのだろうか。
その戦略の一つに、徹底してフリースだけに焦点を絞った、
という点が上げられる。ねらいを一つの商品に定めたのだ。
スーパーなどでは多くの商品を漫然と並べるだけで、店舗として何を売っているのか、
何を目指しているのかが買う人には見えにくい。
しかしユニクロでは「フリースに自信あり」とだけ記されたポスターを張り出すなど、
目標を明確にした広告活動を展開しこれまでの小売の常識を打ち破る手法を取った。
ブームに仕立てるためのプロモーション活動にも組織が一丸となって全力を尽くしている。
ユニクロのように精度の高い商品の絞込みを安易に行うことは、それなりの危険を
伴うということも覚悟しなければならない。
しかし、組織全体でビジネスの方向性を一貫させるという姿勢は企業としての
歯車を健全に動かすためには大切な要素であるといえる。

----- Original Message -----
From: 櫻井 鮎子
Sent: Tuesday, October 24, 2000 1:44 PM

ユニクロの強みは独自の事業領域に対する経営資源の高度の集中と、
それを実現するための仕組み作りである。
これにより企業は、その事業ドメインにおいて他社に対しての優位性を
もった企業のコア能力が創造されるようになる。
ユニクロのコア能力とは、プランドに約束されたファッション性の
高い優れた品質の商品を低価格で提供できる
ビジネスプロセスであろう。このことは現時点のユニクロの躍進には
大いに役立っているが、今後も有効であるという保証はどこにもない。なぜなら、
ユニクロが注目され、売れているのは上述のコア能力だけによるものではない。
他の業界と同じくアパレル業界も成熟した市場であり日々多くの企業が
しのぎを削っている。さらに現在の日本は不況から抜け出せずにいる。この時代にユニクロの
低価格・シンプル・ある程度の高品質をもった商品は消費者の目を
引いたのである。しかし時代が変わっていくように消費者の購買心理も
変わっていくのが当然である。いずれ経済も
回復する時がくるかもしれない。このとき、現時点でのユニクロのコア能力は
有効でなくなっていると思う。
しかし、ユニクロが現在のコア能力を普遍のものとして信念を曲げないか、
それとも時代のニーズにあったコア能力に変貌するのか興味がある。

----- Original Message -----
From: 徳海陽子
Sent: Tuesday, October 24, 2000 9:58 PM

三越横浜店や新宿駅への出店にも見られるように、今年に入ってユニクロは都心部や
大都市(駅ビルや百貨店)への出店を加速させている。もちろん、今まで築き上げてきた実績を
踏まえた上での出店戦略であろう。PBへの絶対的な顧客の信頼感、市場最低価格による集客力など
既に確立されたものの上に、首都圏などへの進出により、店全体のイメージアップ、広告との相乗効果、
それに伴う商品の認知度アップが期待できる。また、多くの人が頻繁に利用する場所であるため、
消費者心理へ訴える効果も大きいだろう。独自のSCMによるS&B戦略が徹底されており、
日本の企業にとってのキーワードであるスピード・起業家精神・
グローバルスタンダードをすべて兼ね備えていると思われるので、ユニクロはこれからも他社の
動きに惑わされずマイペースに伸びていくのではないだろうか。 

----- Original Message -----
From: 近村 智大
Sent: Tuesday, October 24, 2000 5:04 PM

ユニクロの急激な成長の要因の一つとして、プライベートブランドの
確立を早くから考えていたことが言える。
今まで嗜好の部分であるデザインにまで凝っているプライベートブランドは
なかなか無かったが、ユニクロはデザインは悪くないが突飛でもない、価格は誰でも
手軽に買うことができるといった正に多数派のための商品を作り上げた。
そしてプライベートブランドを色々なファッション雑誌で取り上げられる
ように努力したり、CMなどを使い良質というイメージの植付けに成功した。
 現在、イメージキャラクターがかわいいなどといった理由だけでその食品がヒットするほど、
商品に対するイメージは質と同じくらい重要だと言えるだろう。洋服においても消費者は
イメージを買い、イメージを着ることが大きな購買目的と
なっている。そのためユニクロはイメージ戦略の成功で他社と大きな違いを
生み出している。たとえ他社が同じ質、同じ値段の商品を作ってきても、
その会社がユニクロのイメージを越すより良いイメージを確立するまでは
ユニクロを脅かす存在にはならないだろう。

----- Original Message -----
From: 小清水 健
Sent: Tuesday, October 24, 2000 5:46 PM

ユニクロが、都心のど真ん中原宿に店をオープンさせる時の開店
キャンペーンはいろいろなものが考えられた。
その中で最終的に選ばれたのが「ユニクロのフリース。1900円。」
のたった一行だった。自分がこれを見たときの
印象はなんだか素っ気無い広告だなというものだった。しかし、
この広告にこそ現在のユニクロの成功の
カギがあるようである。広告というのは「何をいかに訴えるか」
というのが大事になってくる。具体的には製品の
どのような点を強調するか、どういう角度からとりあげるかである。
これをユニクロに当てはめてみると、ユニクロの自信と
いうのは自分たちの商品そのものであった。これを全面にだした
この広告はユニクロに一番適していたものであったに
違いない。この広告はいくつかある広告クリエイティブ戦略の中でも
感情戦略に該当する。これは前衛的、奇抜な表現で、
引き付けたり反発させたりして、消費者に感情的なインパクトを
与えるというものである。広告は受け手に何かを残す、
受けての暗示性を高めるのも大切である。そのことを考慮しても
ユニクロのこの一行というのはユニクロの言いたい事をはっきりと
言っているのにもかかわらず、どこか心に残るものがあり、やはり最適なもの
であったように思える。ユニクロの社員が
トレンド的キャンペーンを行っていたら今のブレイクが無いと言ってもうなずける。


----- Original Message -----
From: 安東美樹
Sent: Tuesday, October 10, 2000 11:50 PM

ユニクロは1日100万件を超えるデータを稼働するパフォーマンスと、
パーティショニング機能への高い評価から
DELLのPowerEdge 6300をDBサーバープラットフォームにOracle8を
導入している。これにより購買情報と関係企業内の
情報を有効に活用して、在庫とリードタイムを減らし、企業と消費者の
時間的な距離を縮めることが出来るであろう。
また、それらの情報を解析することで、消費者へのサービスを
高める商品の企画や販売促進など、
新しい付加価値の創出にも結びついていくといえる。
「いかに企業の無駄を省くか」は今の企業に
とっての重要な課題である。よって需要予測と生産調整を即時連動
させることができるというこの情報システムは、商品の
ライフサイクルの短いアパレル業界において効果的かつ、
不可欠なシステムであると思われる。

----- Original Message -----
From: 田 辺 裕 介
Sent: Wednesday, October 11, 2000 5:11 PM

独自のアイデアで市場開拓し成功したユニクロが今年の秋にロンドンに出店するが、
私は生産面で問題があると思う。欧州に
本格化すれば、従来の中国生産では輸出コストがかかりすぎ立ち行けない。
そのために東欧、南欧での生産を模索すべきあり、
かなりの投資リスクは必要となる。そうすると目標のGAPとの全面対決となるだろう。
私は、GAPと同じ戦略のファッションブランド
ではなくユニクロは独自の消耗品ブランドとする戦略に徹するべきと思う。
例え買い物に失敗しても低価格の分何回でも
買いかえるリピータを狙う戦略をとるブランドを作り上げれば一時のブーム
として終わることはないと思う。国内で成功している
経営戦略で海外でも通じるかを試す意味ではロンドン出店は良い実験になる。
「今後は国際的に展開するノウハウを持たなければ
国内でも生き残れない。」と柳井社長が言うようにボーダレスな今、
海外進出を行い例え失敗してもそこから学ぶことが
国内経営でも必要と思う。規模が拡大しても次の目標のため、ベンチャー精神を
持ち続けてることがユニクロの一番の強みだと思う。

----- Original Message -----
From: 秋山 淳
Sent: Thursday, October 12, 2000 2:12 AM

ユニクロは、商品の品質といった垂直的差別化ではなく、色といった水平的差別化で
消費者の好みを掴み、その上で低価格を実現し、
ライバルに対抗する戦略を取っている。QRの求められるアパレル業界では、
複雑な製品は流行の影響を受けやすいが、ユニクロの
商品はTシャツといったデファクト・スタンダードの製品が主であるため、
柔軟に対応できる。こういった製品は成熟市場であるため、
価格で勝負が可能である。だが、低価格と色の種類のみを追求してブランドを
築き上げたユニクロにとって、新しいものを生み出さない
戦略には限界がある。いつまでも同じ製品ばかりが並んでいるユニクロは、
必ず消費者に飽きられる。また、商品のライフサイクルの
長いアパレル製品の場合、ユニクロ製品が消費者に浸透した後でもなお、
売れ続ける保障はない。爆発的な経常利益の伸び率は、
不況のために消費者が品質よりも低価格のものを優先したことと、
それによるユニクロブームという一時的なものとも言える。
流行とは、他者や社会の選択頻度に依存する。将来、低価格繊維製品の
一辺倒であるユニクロは、大変不利な状況に追いこまれるだろう。

----- Original Message -----
From: 佐々木 容子
Sent: Thursday, October 12, 2000 11:01 AM

衰退産業といわれる繊維産業で爆発的に売上を上げているのがユニクロである。
その競争戦略は「コストのリーダーシップ」に
代表される。しかし、この不況下では、低価格だからといっても消費者が
購入する衣料服の枚数が増えることは望めない。
しかし、低価格は集客効果を生み出し、大規模小売店に集中していた消費者を
一気に吸い寄せたのだ。大規模小売店との
最大の違いは、大規模小売店が委託販売のスタイルをとっている事だ。
委託販売では売れ残りが発生した場合、商品を
メーカーに返品することが出来る。つまりリスクを軽減できるが、
メーカーに価格決定権があるのだ。しかし、このような
販売スタイルでは価格競争についていけないばかりか企業の戦略の
決め手となるスピードにもついていけない。
ユニクロの川上から川下まで一貫した経営スタイルから生み出されるスピードと
コストのリーダーシップがユニクロの特徴であり成功している点である。

----- Original Message -----
From: 黒田達也
Sent: Thursday, October 12, 2000 3:24 PM

ユニクロの経営において、従来の日本型経営に多くみられる年功序列型の
賃金制度ではなく、能力主義型の賃金制度を
採用していることは、大きな特徴のひとつだと思います。能力主義型の
賃金制度での評価を行っていくことは、自分自身の
行ったことに対する成果というものが直接的に反映されるという点で、
従業員の士気を高いレベルに維持していくことが
できるメリットがあると思います。また、能力主義による評価ということで、
中途採用によって獲得した社員に対しても、
適切な賃金評価をしていくことができると思います。特に、現在の日本の
雇用環境においては、以前のように、長期雇用に
よる安定した雇用環境の中での、年功序列による賃金評価という事が
望めなくなってきているという背景もあり、
雇用の流動化が徐々に進んできています。これからの雇用形態の中で、
中途採用の比重は更に大きなものになっていくと考えられます。
そのため、中途採用の社員をどのように評価し、
活用していくかということが企業の競争力を大きく
左右していくのではないでしょうか。    

----- Original Message -----
From: 河 野 真 季
Sent: Thursday, October 12, 2000 3:50 PM

ユニクロはここ4年で経常利益が11倍にも伸ばした誰もが知る一部上場企業である。
私はこのユニクロの急成長を生産の上流まで
遡って自ら企画し、生産するSPA業態の側面から分析してみた。今、
小売りを取り巻く環境が日々激変している中で、メーカーのように
一定量を確実に作ることを最優先させるのではなく常に需要や販売量や
生産動向など変化するものに対応できるSPA業態を
ユニクロはうまく取り入れているのだ。生産物流を委託していても主導権は
常にファーストリテイリングがもっているため、朝令暮改を
何度やってもそれに対応できる組織ができているのである。また、
その現地駐在員によって単品管理の手法がフルに活用され、
おおざっぱに売れ行きや在庫管理をしないため、販売機会ロスや在庫リスクを
最小限にとどめているのだ。ロスが最小限にとどめられ、
ムダが徹底的に排除され、、また「差別化」「集中」「コストリーダーシップ」
といった要素も相重なって相乗効果をうみだしたこともあり
これだけの高収益が得られたのであろう。普通のカジュアルチェーンのように
業態の多様化、ブランドの多様化をしてしまうことなく
強力な単品を前面に押し出すという他にはない経営戦略を巧みに
利用していったことがユニクロの凄みなのである。

----- Original Message -----
From: 北村 幸彦
Sent: Thursday, October 12, 2000 11:34 PM

現在、日本のアパレル業界は成熟しきった市場、難しい差別化、
安いアジアからの輸出品と言った理由から、厳しい状況が
続いている。そのアパレル業界にあってユニクロだけが急成長を
続けている理由にはいくつかあると思うが、その一つに
人事制度が挙げられる。ユニクロでは「完全実力主義」をとっており、
終身雇用や年功序列に代表される「日本的システム」を
とってはいない。現在のような変化の激しい時代では他社と差別化を
図るためにも新しい発想や提案など「創造性」が
求められる。しかし、従来の「日本的システム」は「創造性」を
発揮するには向かない。そのことは、
日本企業の多くが認識しており人事改革を行おうとしているが、
既存の価値観に阻まれなかなか進まないのが現状ではないだろうか。
ユニクロにはその既存の価値観に挑戦する
「実行力」があった。人事制度に限らず、ユニクロの成功の
鍵は「実行力」にあるように思われる。

----- Original Message -----
From:合田敬一
Sent: Friday, October 13, 2000 1:23 AM

新通信会社KDDIの広告に「ユニクロに負けるな。」というキャッチコピーが
使われるほど、ユニクロの経営戦略は、同業種だけでなく異業種からも注目されている。
では、その急成長の要因は何なのか。様々な要因があるが、
その一つに特殊な人事制度が考えられる。
その中で、「スーパースター店長」という面白い職種がある。これは、通常の店長と違い、
大きな権限が与えられ、店員・売上・商品の管理など、すべて任せられる。また、給料は、
その店舗の売上の一部何%かが給料として、直接反映される。まさに、
売上を上げた分だけ、やればやるほど給料があがるシステムである。そのため、
雇われ社員ではなく、自分の店で働くという気にさせ、労働意欲が
非常に刺激させられる。このような、
社員をやる気にさせる人事制度が、ここまでユニクロが急成長してきた要因ではないか。
しかし、どんな企業でも、いつかは成長が止まる。やっても売上が今までのように、
伸びなくなるときがいつかは来る。そうなった時、今まで
刺激し続けてきた社員の労働意欲を、いかに保つことができるかが、
ユニクロの今後の課題であると私は考える。

----- Original Message -----
From: 舟辺清香
Sent: Friday, October 13, 2000 1:52 AM

ユニクロの「高品質の品物を市場最低価格で継続的に提供する」という
経営方針の一番のカギは効率的なSCMの構築であると
考えます。商品サイクルの短いアパレル業界は経営のスピードが
最も求められ、SCMの特徴である顧客のニーズを
最短時間で調達、生産、物流の最適なパターンを計画、分析伝達できると
いうメリットがより効果的に働く業界であると考えられます。
ユニクロのSCM戦略はこれまでのメーカー・卸・小売りを通すSCMとは違い、
企画から販売までのすべての機能を自社でもちコントロールしています。これは、
さらに在庫のリスクが減って低価格ですべての店舗に対して売れる商品を適時に
安定供給することがより効率的になっていると思います。また、
小売チェーン店だけの部分最適化ではなく、
取引先も利益を高めるような全体最適化を狙っており、逆に小売企業でありながら、
生産者の立場を配慮したSCMを目指しています。このことを実践するために委託工場を絞り、
工場と関係性を深めるために、自社社員を常駐させるマネジメント方式をとっています。
このようにSCMを全体の最適化に結びつけ 効果的に働かせることで、住宅地の郊外など立地が
それほど良くなくても低価格と品揃えを武器に成長できたのではないかと考えます。

----- Original Message -----
From: 上 床 隆 典
Sent: Friday, October 13, 2000 10:56 AM

「品質はいいんだけど、イメージはダサイ」という従来のユニクロの
イメージを一新するため、ファーストリテイリング社は、米国の
広告代理店ワイデン・アンド・ケネディ社と契約をした。この会社は、
コカ・コーラやナイキなどの広告戦略を手がけており実績のある
会社である。電車内での広告、テレビCM、新聞紙面など人の目の付きやすい所で、
ユニクロの基本方針である「高品質でベーシックな
カジュアル衣料を、市場最低価格で継続して提供する」という事をうまく表現していた。
「ユニクロってなんだ?」「ジャケットこんなに安くて
いいのか?」「品質はいいのか?」と、買い手である我々の購買意欲を
十分に刺激するものであった。そして何より重要なのは、
広告を裏切らないものを提供しているという事だろう。このように
アウトソーシングをうまく使ってコストをおさえ、ユニクロブランドのイメージを
格段に向上させた戦略は、見事というしかない。(他、略)

----- Original Message -----
From: 石 崎 真 臣
Sent: Friday, October 13, 2000 11:56 AM

ユニクロの成功の大きな要因の一つに、人材戦略が挙げられます。
ユニクロは、新たな役員人事を外部からのスカウトで行い、
その上、年齢や経歴を全く気にしない、これまで日本企業ができなかった
人事を行いました。そうすることで、若い即戦力を
えることができ、さまざまな事態に瞬時に対応し、的確な判断を
下すことのできる今のユニクロがあるのだと思います。また、
店舗経営を各々の店長に任せ、業績の良い社員は本社に戻れる
というシステムにより、そうすることで各店舗ごとに競争が
生まれ、店舗の質の向上にもつながると思います。
その上、社員に一人一人責任が生じてきます。
このように、多くのスキルを持った人が勝ち残っていく実力主義が至る所に
存在しており、今までの日本的経済を打ち破ることで、
時代の波にいち早く乗ることができたのだと思います。これからの日本は、
ユニクロが成功したように、実力のある者が勝つ実力主義が主流になると考えられ、
我々も実力をつけ、即戦力になれるよう努力していく必要があると感じました。

----- Original Message -----
From:吉井啓
Sent: Friday, October 13, 2000 11:04 PM

ユニクロは品番数を絞り込む単品大量販売で、他社の追随を許さない
「品質と価格のバランス」を実現して今のところ成功を収めているが、
この方式では高級品思考・マニア思考の消費者達の欲求を満たすことはない。しかも、
商品を大量に市場にばらまくということは、その商品の価値を著しく下げることになり、
最初は価格の低さで商品を購入していた消費者も、しばらくすると「みんなが持っている
ユニクロブランド」に対する飽きがくる。また、少しでも衣服に関してこだわりをもつ人であれば、
他人とは少しでも違うものを身に付けたいと思うものである。そして、
その頃合を見計らってユニクロの経営戦略を真似したライバル社が多数出現し、
ユニクロの時代に終わりを告げる。

このコーナーにおける集中討議は終了しました。
ただ、引き続きご意見を寄せていただける場合、
氏名と意見のみを掲載し、所属などは無関係なので遠慮なくご連絡ください。
なお、掲載や削除、あるいは若干の編集などについてはサイト開設者が判断して随時に行ないます

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杉田俊明研究室(甲南大学)
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