電機メーカーのグローバル戦略
ネット討論会

ーーーケース・スタディを終えてーーー

講義状況 討議・発言
 本講義は甲南大学経営学部2001年度の開講講座、企業講座b
「電機メーカーのグローバル戦略」
(三洋電機編)である。
 講義の内容や講師の詳細状況などについてはリンク先の別コーナーを参照されたい。
1、2001年(以下各文)
2、2002年(別リンク)

 下記掲載文は寄稿文の一部抜粋である。なお、それぞれの意見については原則として原文のまま掲載される。


以下、討議・発言一覧

意見発表者一覧
第一弾(掲載順=受信順):市原 拓/香川恵子/井田将人/真木優子/瀧温代/
高須大輔/廣石絢子/山崎裕也/松田絵梨/中尾 満/佐光 慶/
妹尾康弘/川口 隆央/工 真吾/井上貴美子/岩川智一/谷村庄太


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From: 市原 拓
Sent: Wednesday, December 12, 2001 4:21 PM

 市場の成熟、他国産業の成長、先進国の集中と選択という、3つの要素を背景にしたグローバル化の中で、世界の中のポジションを確立すべく、管理能力、オペレーション能力、リスクマネージメントという対応力をもって、真のグローバリゼーションへ向かわなければならない。このグローバル戦略の講義は、漠然としていたグローバル化という言葉の意味を改めて理解できる話でした。何故、グローバル化が進のか、必要なのか、そしてこれから何がポイントとなるのか等を、具体的に話して頂き、とても分かり易かったです。そして同時に世界の中で戦っていく事の難しさ、面白さを感じる事が出来ました。自分の就職内定先も、これからまさに世界へ力を注ごうとしている会社なので、自分自身、世界への興味を強く持つ事が出来ました。この講義にあった世界で戦う為の6つのポイントは、自分の肝に命じておきたいと思います。そしていつか、世界で戦う時に、この話を生かせればと思います。
----- Original Message -----
From: 香川 恵子
Sent: Monday, December 10, 2001 1:41 PM

 世界一のディスカウントストアWalmart社とのビジネスについて、Walmart社の創業の背景や、企業理念、経営戦略、成功の理由などを中心に説明。また、三洋電機がWalmart社と関係を持ったきっかけと、取引の方法について。Walmart社の外見よりも中身を重視する企業理念と、コストダウンにむけた徹底的な合理化、そして情報システム投資に力を入れているところがユニクロに似ていると思った。Kマートとウォルマートの違いを聞いて、田舎をターゲットにして成長したウォルマートは、盗難防止係りに地元のおじいさんを採用していると聞いて、皆が顔を知ってるような地元のおじいさん相手では万引きもやりにくいだろうし、なによりもアットホームな店作りにつながるので、とても合理的な方法だと思った。Walmartが価格破壊実現のために、代理店から商品を購入せず直接仕入れる方法をとっているため、三洋電機も商社を通さず、Walmartに直接輸出することが可能になったという話を聞いて、アジア経営論で学んでいるビジネス形態の変遷における、現在のコストダウンにつながる合理的なビジネス形態についてより深く理解することができた。
----- Original Message -----
From: 井田 将人
Sent: Friday, December 14, 2001 1:26 PM

 世界最大のディスカウントストアー米国ウォルマート社とのビジネス展開。各パート毎に、ウォルマートという会社の戦略や、方針、三洋電機との関係、取引における利点や課題などを説明して下さった。私の感想と分析まず、私は、ウォルマート社の戦略について大きく興味を惹かれました。その戦略とは、田舎を中心に事業を拡大し、成長を遂げたと言うところです。普通、どの企業も、都心を中心に展開するところ、あえて激戦区を避け、田舎を選択し、見事成功を遂げたと言うことです。日本で言えば、イオン(元は、ジャスコ)が、それに当たると思われます。この戦略は、見た目には、簡単に思われますが、実際には、かなり勇気がいることだと思います。なぜなら、まず需要が少ないからです。都心に比べると、人が圧倒的に少ない訳だし、その他にも立地条件など様々要因を含んでいます。それを、成功できたのは、この会社の方針であるお客様第一主義を、徹底させたことではないかと考えられます。こういう会社と取引をする三洋電機も様々な、メリット、デメリットがあると思いますが、私は、間違った選択では、無いと思います。
----- Original Message -----
From: 真木優子
Sent: Saturday, December 15, 2001 1:46 AM

 Walmartは米国で誕生した、日用品のほとんどがそろうディスカウントストアーである。田舎を中心に成長し、旺盛なチャレンジ精神と徹底した合理化・IT導入で成功し、今や世界1大きな売上のディスカウントストアーである。Walmartが価格破壊の実現に成功した要因である“広告宣伝費・陳列台使用料・電話代などをベンダー持ちにする”ことや、“返品商品はペナルティーをつけてベンダーに返品すること”などのユニークな考え方に私は驚きました。そして、そのような不利な条件が出されているにも関わらず、なぜベンダーがWalmart社と取引を続けるのか、とても疑問に思いました。これについて講義では、大量販売による売上アップや全米田舎までブランド宣伝ができるため、という説明をされましたが、まだWalmart社が今ほど大きくなる前はそのようなメリットは望めなかったはずで、そこからWalmart社がどのようにして今のような成長の波に乗れたのかも、知りたかったです。
----- Original Message -----
From: 瀧温代
Sent: Monday, December 17, 2001 12:33 AM

 米国発のウオールマートは世界1の売上を誇る小売業。購買頻度の高い商品を大量に販売、回転させ高粗利益を得、海外進出にも成功した。そこでサンヨーはブランドシェアNO,1だ。しかし返品対策、管理の強化、ウオールマートと他社との差別化等課題は残る。ウオールマートは時価総額がイトーヨーカドーの十倍もある企業だ。その大きさたるや容易に想像もつかない。現在、欧州、アジア等に進出し、日本の進出計画もあるが、日本に進出する場合、従来のやり方だけでは必ずしも成功しないのではないか。理由は、過去ダイエーがウオールマート式スーパー「ハイパーマート」を出店し失敗したからだ。ウオールマートの特徴“広大な土地に平屋の店舗”は他のスーパーと比べあまり馴染が無い。店内移動道路の設立など日本人向けの工夫をきかせるべきだ。又、ウオールマートが日本に進出した場合、サンヨーの位置付けも海外とは変わってくるだろう。日本では自社ブランドの販売よりOEMで有名だからだ。その辺りの動向に興味深いものがある。
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From: 高須 大輔
Sent: Monday, December 17, 2001 1:56 PM

 田舎の中規模店からスタートしたディスカウントストアのwalmartが、毎週1億人もの人を集める世界1のディスカウントストアになる、田舎からの経営戦略、完全な主導権をもって行う価格破壊に関心を持った。Walmartの経営戦略を知って、コスト、店の広さ、日本人の意識など、Walmartの日本展開の難しさがわかった。しかし1つ理解できないことがあった。それは、ベンダーの最低価格の仕入れにもかかわらず、お客からの返品を全て受け入れ、さらにベンダーに5%のペナルティーを加えることである。これはWalmartの「お客=ボス」の精神でお客を味方につけたことなのか。さらに、ベンダー側は、それを全て良しとできるのであろうか。やはり、毎週1億人集める企業の特権なのであろう。このような企業の勉強をすることは、将来田舎に帰って実家の本屋をつごうと考えている僕にとって、すごくためになった。少しでも将来に生かせるように勉強したくなった。
----- Original Message -----
From: 廣石絢子
Sent: Monday, December 17, 2001 4:15 PM


 現在の三洋電機に至るまでの背景や外部環境、国際化の3ステージをおってグローバル戦略を教えて頂きました。日本的経営の横並び主義を捨てた得意分野での差別化をはかり、日本発の国際化ではないこと、世界最適化、世界1フィールドでのポジション確立を目指すと話されたことは、三洋電機が早期にディバイスをコア・ビジネスとされて、資本の集中と選択という面においても成功を収められた点につながっていると思いました。4要素のマトリクスを用いてのリスクマネジメントとグローバス戦略経路の説明は非常に興味深かったです。「日本が世界の時代は終わりました。」「差別化のみが戦略である」という言葉が心に残っています。


 日本の国土の26倍ある中国を、4回に分けて大連・上海などの工場のある地域ごとに講義をして頂き、国内でも気候や立地条件、労働力の質の格差があることを知りました。現地の労働力で、現地企業にはない品質を保つ為に日本と同等・もしくは、より厳しい評価基準採用し、技術・品質の保持に徹し、他企業との価格差別化・製品差別化を行っていることや、現地生産・現地販売を行う上で、戦略・貿易形態が多様化していることがわかりました。中国はWTO加盟を含めて、世界の工場と呼ばれるほどの経済成長で、消費市場としても重要視されていますが、日本企業はまだまだ技術やサービスの面で優位性をもち、現地との貿易形態を最適に活用した複合ビジネスを展開することができると思いました。
----- Original Message -----
From: 山崎裕也
Sent: Tuesday, December 18, 2001 1:26 AM

 企業がこぞって中国に進出するということは、国際的な競争に負けない為である。それだけではなく、そこにはメリットが多くある。1つは、人件費が安いということである。人件費が安くなるということは直接的に消費者に関係があり、中国で生産された物は安価で消費者の手に渡るということである。2つ目は、今後めまぐるしく成長するであろう中国で基盤を築いておきたいという思惑があるということである。私は『日本企業の中国進出』に危険だと感じている。講師の先生に度々、個人的に質問していたことではあるが、中国に企業・工場を持って行くということは日本の技術が中国に奪われてしまう危険性が大だということである。それだけではなく、工場が日本国内から消えてしまうということは、日本国内の専門的なものを取り扱う流通業など関係する企業も生き残れなくなってしまうということである。必然的に国内の失業率は上昇してしまう。現在では原料を輸入して加工して輸出するという日本的なスタイルを否定してしまっている気がする。このままでは、日本の産業が崩壊する危機感を私は抱いています。
----- Original Message -----
From: 松田絵梨
Sent: Tuesday, December 18, 2001 12:09 PM

 1962年、アーカンソーの田舎でウォルマート第一号店はオープンした。今となってはアメリカ小売業ランキング一位であり、ディスカウントストアチェーンとしてもKマートを抜いて業界第一位となっている。日本で一般にディスカウントストアというと、格安の店を多くの人が思い浮かべるだろう。日本のディスカウントストアは、価格が安いという一面だけを持ってきたという感じだ。従来からあるディスカウントストアとしてのウォルマートは、イメージ的に日本でいうホームセンターに衣料品を加えた感じである。今、価格だけを追及してきた日本のディスカウントストアは、厳しい状況を迎えており、質的な転換が迫られている。日本のディスカウントストア業界は、見た目だけの表面の価格だけを輸入してきたところに失敗があったように思う。ウォルマートの考え方、価値観を輸入し、生活をカバーする品揃えのしっかりしたワンストップショッピングができる店作りを目指す必要がある。
----- Original Message -----
From: 中尾 満
Sent: Tuesday, December 18, 2001 4:44 PM

 アメリカは人種のるつぼと言われるように多種・多様な民族が暮らしている。歴史的に移民で構成されていて、宗教上での道徳観・価値観の違いが見られる。そのため、アメリカでは何事においてもマニュアルが重要であり、共通の民族的・文化的規範としての法律が重要である。そしてそのことがアメリカ人の法意識を高める要素となっている。アメリカは日本と違い多民族国家で、宗教や民族的な事からの道徳観・価値観の違いからアメリカ国家にとっての法というものの重要性を感じることができた。また、日本を連帯主義としたらアメリカは個人主義だと言える。そのため自己主張を当たり前のこととし、訴訟は最後の手段ではなく、最初の手段であって、話し合いの場をつくるものであるということに、アメリカでのビジネスにおいての知っておくべき事を学ぶことができた。そして問題として、貧富の差・犯罪の過激さなどいろいろな問題もあることを理解し、アメリカのみならず海外でビジネスや何かを学ぶ時には、その分野に対しての事だけではなく、その国のバックグラウンドを良く理解し、文化や歴史について良く理解することが必要最低限の心構えではないのかと感じることができた。
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From: 佐光 慶
Sent: Tuesday, December 18, 2001 6:52 PM

 1:市場の成熟2:他国産業の成長3:先進国の集中と選択、を背景として、企業の「グローバル化」は進んだ。「グローバル競争の中でどう生きるか」がテーマとなり、「世界の中でどのように地位を確立するか」ということが目的となる。日本企業が海外現地事業の展開において、長期的に存続・発展していくためには、自らの企業文化の、どの部分がグローバルに普遍性を持ち、どの部分が海外では適用できないのか、そしてグローバル企業にふさわしい企業文化とは総体としてどのようなものであるべきなのかを見極めることが大切だ。また、各国に広がった利害関係者と、経済的価値だけでなく、社会的、美的・文化的、倫理的価値など多様な価値を共有し、企業も社会の構成者であるという認識をもって、社会との調和ある発展の推進者として根づいていくことが必要である、と考えた。私自身、国際的なバランス感覚を身につけたいと思った。大変為になる講義内容でした。
----- Original Message -----
From: 妹尾康弘
Sent: Tuesday, December 18, 2001 9:59 PM

 「SANYOグループの北米戦略」についてのプレゼンテーションの中で説明された「アメリカとはギルド社会である。」という事柄に関心を持ったのでこれについて感想・分析・コメントを述べさせて頂きます。米国社会の特性は1.ギルド2.実力 3.学歴 4.縁故 5.年功序列であると言う。この事が如実にアメリカ社会を物語っていると思う。基本的スタイルは「実力本位」である。しかし、その上に「ギルド」、つまり「専門技能」(Expertise)がきている。と言うことは、極端に言えば「実力」がなくとも「専門技能」さえあれば、その人間、若しくは集団は米国社会においては本当に必要とされるということだと思う。実力よりも「専門的能力」の方を重視するということだ。「個性重視」とも言い換えることが出来ると思う。やはり「個性社会」アメリカだと改めて思う。
----- Original Message -----
From: 川口 隆央
Sent: Tuesday, December 18, 2001 11:48 PM

 最も関心を持ったのは第3回の講義の萬成力氏による学生参加の講義である。4人の学生が4つの銀行の代表として前に出て、他の学生が銀行に口座を開設して小切手を発行してその小切手を友人に渡して、各銀行に持っていくというような学生参加の講義であった。自分は、萬成氏より口座開設したときとは違うサインわ書くように言われた。はじめはなぜ違うサインを書かされたのかわからなかった。講義が進んでいくと口座開設のときと小切手発行のときとでサインが異なるのに銀行が見落としたと言われたときになるほどと初めて理解ができた。最後の決済額も0にはならなかった。銀行は、サインの違いを見落としたり、決済額も0にならないなど結構難しいことだなぁ〜と思ったが、学生にとっては講義で話を聞くだけよりこのように学生が一緒になって参加できる講義のほうがかなり身についていると思う。まと後日、詳しい結果のレジメをいただいたり、その後の突然の講義により詳しく内容を理解することができた。今後もこのような学生が参加できる講義を増やして欲しい。萬成フアンになりました。  
----- Original Message -----
From: 工 真吾
Sent: Wednesday, December 19, 2001 1:35 AM

 近年、アジアや中国に進出する企業が増えており、進出する際のキーワードとして、どこへ、何を、いつのようにどこに焦点をあてるか、差別化、人の重要さ、現地化、パートナーの選択、マーケティング・アフターサービス、PR・広告・宣伝などがある。アジア・中国の展開の授業を受けて、今後の海外進出においてアジア・中国の重要性があらためて分かりました。特に中 国はWTOに加盟したことにより、世界の経済の動きがよりはやくなり、迅速に対応することが求められるので重要な地位を 占めると思います。授業では、アジア・中国だけに限らず、海外に進出するときの重要なキーワードをいくつか教えていただきましたが、その中でも私自身が最も重要だと思ったのは人の重要さです。それ以外にも様々なキーワードがありましたが、現地化、マーケティング、PRなどのキーワードにはすべて人が関係しており、色々なことを始めるとき人との付き合い、信頼関係が最も重要だと思います.ましてや、海外の進出ですから、文化、生活、環境、言語も違うところがあるので、特に大切だと思います。今回の授業をきっかけに、今後色々な面でアジア・中国に注目していきたいと思います。
----- Original Message -----
From: 井上貴美子
Sent: Wednesday, December 19, 2001 11:56 AM

 ウォルマートは世界1大きな売上のディスカウントストアーである。成功の理由は、現場主義を重視するなどの企業理念、自前の衛星通信網を完備するなどの情報システム、価格破壊を実現するためのベンダー政策である。私はその中でも”電話代はコレクトコールでベンダー持ち。広告宣伝費・陳列台使用料はベンダー持ち、お客よりの返品商品はベンダーへペナルティーを付けて返品する。”という強きな姿勢はアメリカ的であると思い、驚いた。日本にもダイエー系の会員制ディスカウントストアー Kou's がある。田舎中心に出店することや大型倉庫のような店舗はウォルマート的だが、日本的思考ではそうはいかないであろう。ウォルマートが日本へ進出しない理由としてもちろん狭い日本という国の規模の違いや競争相手が多いことなどもあるだろうが、私はウォルマートのようなアメリカ的考えが日本で通用するかどうかということも理由の1つではないかと考える。
----- Original Message -----
From: 岩川智一
Sent: Wednesday, December 19, 2001 1:49 PM

 冷戦の崩壊、そしてIT化により、世界は共通化され、旧世代から新世代のグローバル化がなされた。真のグローバリゼーションを行うためには、何を意識しなければならないのか、それは6つの項目にまとめられた。 他人の土俵であること、PHISICALコネクションの重要性(最も重要な人間関係の見直し)、リスクマネジメント、日本発の国際化ではダメ、日本一は世界一ではない、差別化のみが戦略の時代へというのが、真のグローバリゼーションに必要な項目である。 私はこの中でも、がとても気になった。真のグローバリゼーションの目的は、世界の中でのポジション確立ということだけに、他社と同じ事をしていてはいけないのだ。そのためには、日々進歩するこの時代においては先見性をもった視野が必要になってくると思われる。そういった意味でも、ベンチャー企業がグローバル企業になることも大いにあり得る時代ではないかと感じた。
----- Original Message -----
From: 谷村庄太
Sent: Wednesday, December 19, 2001 2:32 PM

 私が本講義において最も興味を持ったのは、アジア・中国展開においての中国の台頭による脅威である。従来は、三洋電機をはじめとする日本メーカーは中国人が賃金が日本の10分の1〜20分の1であり、勤勉である点に着目して現地生産化に力点を置いて、また成功していたが、それがどのように変化したかについて考えてみた。現在の中国は、WTO加盟、オリンピック誘致成功、などにより、いわば日本がかつて経験した高度経済成長のような状態であり、低下する日本の競争力とは反対に大幅に競争力を高めている。そこで私は、従来通り日本企業が中国において現地生産を進めるのは無理だと考える。その理由としては、日本企業は品質にこだわ  り過ぎなのでコスト高になり採算が合わず、結局欧米や中国の企業にシェアを奪われてしまうからである。この問題を解決するためには、日本企業は自国で生産するのはあまりにもコストが高すぎるというのは周知の事実なので、中国よりさらに人件費が安く、まだ世界に通用するだけの競争力や生産技術を持っていないアジア諸国に生産拠点を移すことである。また、今までの日本企業は現地の人に工場をまかせきりにし過ぎており、そのために統制力の低下、人材の育成不足につながったと思うので、その点も改善するのが有効ではないだろうか。   
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杉田俊明研究室
2002/01/01
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