論文 コーナー

大競争時代の対中ビジネス戦略
現地調査から見た日系企業の問題点とその課題


甲南大学 杉田俊明

財団法人 日中経済協会『日中経協ジャーナル』2002年6月号掲載分

掲載題 
ケース・スタディ 進出企業は戦略転換へ

(要旨)

1、日中経済協会関西本部専門調査委員会は2001年10月、関西企業に対して海外直接投資に関するアンケート調査を行った。同テーマに合わせ、2002年1月27日から2月2日までに中国において現地調査も行った。本稿は筆者が調査の一部を担当し、同調査の中間報告の一環として提出されたものである(ほぼ同趣旨の内容は『日中経協ジャーナル』2002年6月号に掲載されている)。本稿の分担としては主に特定企業に対する調査と分析を行うことにより、アンケートや一般的な現地調査では捕捉しにくい以下の課題についてさらに踏み込んだ解析を行うものである。なお、調査全体に関する総説、あるいはアンケートの内容については日中経済協会関西本部が別途発表する全体報告を参照されたい。


2、現地調査に際して、ほぼすべての対象企業は、中国ビジネスの環境、とりわけ市場競争環境の厳しさについて言及している。市場競争に打ち勝つための対策の一環として、「現地調達率の向上」はほぼすべての企業にとって課題になっている。本稿はまず、個別企業の動向とともに、マクロ貿易統計のトレンドからこの命題について解析を行う。そして、本稿の後半は特定企業に対するケース・スタディにより、前掲以外の戦略次元の課題、例えば、対中ビジネスの環境変化への対応問題、現地人材の育成と活用の問題などについて考察を行う。これらの解析により、本調査によって示唆される大競争時代における日本企業の戦略課題を明確にし、各社戦略再考のための一助になればと思う。

本論文の詳細については当該雑誌をご閲覧ください。

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本論文の関連資料として、杉田の最新著書『国際ビジネス形態と中国の経済発展』
(中央経済社刊)をご参照ください。

メールTO: toshi.sugita@nifty.com
甲南大学 杉田俊明研究室
最終更新 2002/08/26
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