グローバル企業の群像
ベトナム編

企業を支えているのは経営者であり、一人一人の幹部・社員である。本コーナーでは、
グローバル企業、とりわけ海外で勤務する人々に焦点を当ててその活躍ぶりを紹介する。
(敬称略。写真と文責はページ開設者による)

掲載者一覧:
エースコック 社長 村岡 寛
エースコック 海外事業部 三谷悦生
エースコックベトナム 浪江章一
丸紅ホーチミン支店 島崎隆平

アジアで活気に満ちる次の成長国の一つである、ベトナム。
このベトナムにおいて、いち早くビジネスの基盤を築き上げてきた日本企業と駐在員がいる。
急速な経済成長を成し遂げつつあるベトナムと、
ここで奮闘する日本企業と駐在員たちの活躍を記録し、
現地の経済発展に寄与しながら、日本企業自身の進化と、
駐在員自らの成長も遂げていくプロセスを解明するのが筆者の責務でもある。

←エースコック株式会社
村岡 寛 取締役社長

業界全体において需要が頭打ちである中で相対的に好業績を出し続けている即席めん中堅メーカー、エースコックを率いる経営者。
堅実で実務型の経営者である点は多くのオーナー系中堅企業の経営者と対比して典型的ではあるが、独断・傲慢さは全く見られず、謙虚な方である。
ベトナムが日本の業界で話題になる遥か前にすでにベトナムにて現地法人を設立することを英断。現地での市場シェアと知名度が高く、増収増益の快進撃を続いている中でも、経営者として「豪語」をいうことはなく、どこまでも堅実に徹し、粛々と本業の足元を固め、次のステップを踏もうとしている。
(写真:杉田撮。09年7月。エースコック本社)
           三谷悦生(海外事業部 副参事) →

ベテランビジネスマンであり、中国やベトナム事業を含む海外事業を長年担当してきている。優れるキャリアと温厚な人柄が買われ、定年退職後も引き続き古巣において海外事業を担当。特に、ベトナム現地法人関連事業については本社の窓口としてさまざまな支援活動を行い
、各部門と現地との連携により、結果として全社一丸の好業績に貢献している。
ちなみに、三谷さんは筆者にとっては年長で人生とビジネスの先輩だが、十数年前、ある難題に取り組むためのビジネスプロジェクトで一緒して戦い、無事成功を収めた時の「戦友」でもある。
(写真:杉田撮。09年7月。エースコック本社)
↑ベトナムでの事業展開を説明する浪江社長 ↑社長室にて執務する浪江社長
2009年2月のベトナム、ホーチミン市。エースコックベトナム(エースコックのベトナム現地法人)にて

ざっくばらんで、気さくな方。
ベトナムにおいて、即席めん分野で断トツの高い市場シェアを勝ち取ったエースコックベトナム社を育て、
率いてきた功労者の方でもある。
「フォー」(現地ではpho)が有名なベトナムにおいて、日本の技術を生かし、現地スタッフたちの努力によって
誕生させた「HaoHao」ラーメンシリーズはベトナムの人々に大受けし、現地では知らない人がいないほどの大ヒット商品に。
特に、そのうちの「MI TOM CHUA CAY」(酸辣蝦麺)が超美味い。
現在、エースコックベトナムは8工場を傘下にし、ほぼ全土をカバーしているベトナム著名な大企業に成長し、
また、早い段階から「赤星の制度」などを経営システムに導入して現地化を図り、
日系企業としてはユニークな経営を行っている「ベトナム企業」でもある。
ただ、「わが社はベトナムの企業だ」とあくまでも言い切る浪江さん。
現地に根づく意気込みを感じさせられる言葉でもある。

ところで、複数日の調査訪問において、筆者はエースコックベトナムの現場にて
浪江社長が現地幹部・社員と打ち合わせ中の写真も含め、数多くの現場写真を撮らせていただいたが、
なんと、デジカメのメモリカードがまさかの故障、と後に判明して仰天絶句・・・
結局、写真はエースコック社より再提供いただいた。
フィールドリサーチとしては大失態で悔しいことであり、また、お世話になった方々にも申し訳なく・・・
詳細 ケース研究:エースコックベトナム 新興国とともに発展を遂げる経営
ベトナムで大ヒットの酸辣蝦麺。 写真左:包装袋表面。 写真右:包装袋裏面。
筆者が現地のスーパーで実際に購入した商品を帰国後に試食、撮影。
                        
↑社用車で移動中に客先と電話でネゴする島崎支店長(杉田撮) ↑ホーチミン市にある丸紅系のアパレル縫製会社(杉田撮)
2009年2月、ホーチミン市。丸紅ホーチミン支店などにて

商社が特に得意とするお客さんのおもてなしはいうまでもないが、
情報の感度や、新興工業国ベトナムにおけるビジネスモデルの構築も含め、
新時代における商社の在り方など問題意識をしっかり持つ島崎さん。
古き良き時代の商社マンの長所を受け持ち、いま時の名ばかりの「商社マン」にはぜひ見習ってほしい方でもある。
ジャカルタの次に赴任したベトナムでいま、化学品、食料品や機械、エネルギーなどの幅広い分野で東奔西走中。
ちなみに、エースコックがベトナムに進出した際、現地パートナーの紹介だけではなく、
当初では自らも出資に加わっていたのが、丸紅であった。

複数日の調査訪問において、支店事務所なども含め、島崎さんの奮戦ぶりのナマ写真も撮っていた。
ところで、デジカメのメモリがまさかの不調、と途中で気づき、慌ててカードを差し替えたが、
帰国直前の終盤であった・・・

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メールTO: toshi.sugita@nifty.com
杉田俊明研究室(甲南大学)
更新 2009/12/25
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