論文:他山の石
三洋・ハイアール提携が示唆した日本企業の課題


執筆者:杉田俊明(甲南大学


要旨

派手やかな2002年1月における三洋・ハイアール提携とそれに対するマスコミの報道フィーバーと対照的に、昨今の三洋・ハイアール問題に対する話題は厳しいものが多くなっている。

日本の大手電機メーカーの一つである三洋電機と中国の電機メーカーのトップであるハイアール集団との包括提携は日中ビジネスにおいて歴史的な意味をもつものでありながら、なぜ昨今ではさまざまな議論や憶測を呼んでいるのか。三洋・ハイアール提携は三洋とハイアールにそれぞれどのような課題をもたらしたのか、また、三洋・ハイアール提携は「他山の石」として日本企業にとってどのような意義をもつのか、奥深い課題だが、本稿ではそのうちのいくつかについて問題提起をしてみたい。

注1
本稿(
2004112日現在、非公刊稿)の一部は毎日新聞社の依頼により、「週刊エコノミスト」臨時増刊200438日号に掲載された。関係企業内の諸事情に対する配慮や紙幅の事情などから、掲載に際しては大幅な内容削減を行った。また、表現などにおいては出版側によって編集され、筆者の意図とは必ずしも一致しない題目や小見出しがつけられ、誤植もあるので、正確に、あるいは詳細に内容(掲載分の約倍の情報量)を知りたい場合は元の原稿(下記リンク、一般非公開用)を参照されたい。

注2
三洋・ハイアール提携に対して、世間では昨今、批判的な意見が多くなっているが、当方は無意な批判ではなく、問題点を整理して如何に改善できるかを主眼に考えている。
本原稿は企業幹部研修用の資料を一般用にアレンジしたもので、内部用資料と異なり、企業機密の部分や高度な分析、あるいはより直接的な表現は削除されているが、じっくりご一読いただければ、依然、高い参考価値を持つものとしてご理解頂けると確信している。
なお、文書にやや厳しい表現はあるが、日本企業を応援し、諸改善を促す目的に違いがあるわけではない。


『週刊エコノミスト』掲載文(一般登録者閲覧用) ⇒ 本リンク をご利用ください。
参考:一般登録に関して
杉田完全版原稿(杉田担当業務直接利用者用) ⇒ 本リンク(一般非公開) をご利用ください。

その他、関連資料の更新
アジア・中国企業の経営と戦略 ハイアールのケース研究
シリーズNo.1 経営システムと人材育成編(2008年11月3日)
シリーズNo.2 ブランド戦略編
シリーズNo.3 提携戦略編


メールTO: toshi.sugita@nifty.com
杉田俊明研究室(甲南大学経営学部)
更新 2008/11/03
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