論文:中国企業から学ぶ経営戦略

執筆者:杉田俊明(甲南大学

 注:本稿は杉田俊明が執筆した、財団法人日中経済協会関西本部2002年度の調査報告書の原稿である(提出:2003年3月末日)。本稿はさらに加筆・修正を行なった上、他者の報告書と共に『対中ビジネスの経営戦略』(日中経済協会関西本部編、蒼蒼社刊)として、2003年6月に刊行の予定である。
 なお、杉田が執筆する2002年度の調査報告書については、すでに一部は論文として公刊済みである(「ケース・スタディ 対中進出企業の戦略転換」財団法人日中経済協会『日中経協ジャーナル』2002年6月号)。公刊論文と本稿とはテーマが異なるが、内容の一部に補完性があるので、既公刊分についても合わせて参照されたい。
 

本稿の要旨 

本稿は主として中国企業や華人系企業のケース・スタディを通じて、経営戦略、経営システム、人材教育や人材投資などについて検討し、日本企業への啓示を考えるものである。
 倒産寸前の中国の中小企業はいかにしてわずか20年弱で世界最大級の家電メーカーへ変身できたのかについて、戦略提携の活用という側面から解析を行い、また、中国企業や華人系企業の経営システム、とりわけ人事管理システム、あるいは人事教育と人材育成システムの側面から解析を行い、日本企業への啓示を検討している。
 中国企業や華人系企業のケース・スタディを通じて、結論として、本稿は日本企業に対して以下の提言を行っている。

●経営戦略の重要性を再認識せよ
 何のための対中投資なのか、何のための合弁や提携なのか、再検討せよ。

●自社自身の競争力の重要性を再認識せよ
 海外進出、現地合弁、提携などにおいて、最終的に生き残るための前提条件は何かを再検討せよ。

●インセンティブ・システムの重要性を再認識せよ
 日本企業になぜ活力がないのか、インセンティブ・システムやモチベーション・システムは何かを再検討せよ。

●人材教育と人材投資の重要性を再認識せよ
 異文化経営とは何か、異文化経営に対応できる人材をどう育成すべきかを再検討せよ。

そして、本稿の最後に、事例において挙げた中国企業と華人系企業の社内標語を日本企業への啓示として提示しているのである。
 「発見不了問題、就是最大的問題」(問題を発見できないこと自体が最大の問題)。
 Do what others can't do」(他人が出来ないことをやろう)。


本論文については公刊時点で当該書籍をご参照ください。

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メールTO: toshi.sugita@nifty.com
杉田俊明研究室(甲南大学経営学部)
更新 2003/05/18
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